蜜愛
彼女の手が背中まで届いて、はじめて僕は、自分の身体がこんなに冷えていたのかと知る。
彼女の手は熱く、柔らかで、今にも僕に溶けてしまいそうだった。
このまま溶けちゃえばいいのにな。
それなら、彼女以上に、僕が熱くならなきゃ。
そんな事を考えていたら、そのままつい湯舟の中で彼女を押し倒した。
溺れないように、彼女の頭を湯舟の縁に乗せる。
彼女のタオルでまとめてあった髪が乱れて、毛先は湯舟の泡の中に消えた。