アルタイル*キミと見上げた空【完】
玄関についても、修ちゃんは何も話さない。
ドアの照明で照らされた彼の横顔は、
やっぱりどこか怒ってるように見えて、
私もますます何もしゃべれなかった。
ドアが開くとともにどちらからともなく解かれた指を、
かすかに吹いてくる海風がその間をさらっていく。
修ちゃんが開いてくれたドアから中に入ると、
「汐!どこ行ってたの?」
凛が飛び出してきて、私に抱きついた。
「え!?」
何?
何??