アルタイル*キミと見上げた空【完】

玄関についても、修ちゃんは何も話さない。


ドアの照明で照らされた彼の横顔は、


やっぱりどこか怒ってるように見えて、


私もますます何もしゃべれなかった。




ドアが開くとともにどちらからともなく解かれた指を、



かすかに吹いてくる海風がその間をさらっていく。



修ちゃんが開いてくれたドアから中に入ると、



「汐!どこ行ってたの?」



凛が飛び出してきて、私に抱きついた。



「え!?」



何?

何??










< 115 / 640 >

この作品をシェア

pagetop