アルタイル＊キミと見上げた空【完】

「え？」



その声も、重ねられた唇に音にはならずに。



ただ、いつもより少し強引なキスに、私は修ちゃんの服をぎゅっと掴んでいた。



けど･･･



修ちゃん？



今までのどのキスよりも合わさった時間が長くて、



そのうちに唇の間を割って入ってきたぬるりとした感触に、思わず口を閉じた。



それでも、角度を変えながら修ちゃんの唇は離れることはなくて、



少しずつ開けられる私の口の中に、暖かな、修ちゃんの舌が入ってきた。



静かな部屋の中に、絡み合う唾液の音が響いて、



意志とは反対にするすると力が抜けていく。



必死で修ちゃんの服を掴んでいたその腕がゆっくりと下に落ちる。



修ちゃんの唇も、舌も、



優しく優しく私を包むように動き続けている。