アルタイル*キミと見上げた空【完】
「ちょっと~~!!凱くん超かっこよくなってる~~~~!!・・・・ってあれ誰?」
叫んだエッコの声に顔を上げると、
「こんにちはぁ~~」
凱の後ろからぴょこんと顔を出した・・・サオリさんだった。
「ついてきちゃった~」
「ぅえ!かわいい~~!!なんだよ、まさかお前もう彼女できたの?」
驚く雄太くんに、凱は恥ずかしそうに
「悪いかよ」
ってつぶやいた。
ギュッ、という胸の痛みが、私に現実を知らせる。
今、という名の現実。
そう。
・・・もう「過去」はとっくに過ぎ去ってる。