アルタイル*キミと見上げた空【完】
コワレル

その後、皆、凱を囲んで盛り上がってたけど、



私達は目をあわすことも、もちろん話すこともなかった。



「汐、なんか顔色悪いけど・・・大丈夫?」



隣のエッコが心配して声をかけてくれる。



「ううん。大丈夫・・・」



「そう?なんか元気ないから・・・」



笑ってるつもりなのに、笑えてないのかな・・・。



「凱!お前さっきの女の人、本当に彼女かよ?超うらやましいんだけど」



向こうで雄太くんが凱に話してるのが聞こえて、



胸の痛みが増したような気がした。



「ごめん・・・・やっぱり、私帰るね」


「あ、汐!」


入り口のドアを開けて外へ出ると、



いつの間にか、もう空は暗くなってた。



早く離れたくて。



少しでも遠くに行きたくて。



私は早歩きで歩き出した。



現実から・・・・逃げたかったんだ。



< 226 / 640 >

この作品をシェア

pagetop