アルタイル*キミと見上げた空【完】

・・・・・・


「汐、まだ頭痛いの?・・・」


心配そうに覗き込んだママの顔をなんとなく見れなくて、布団をかぶった。


「ん。今日も休む」


「それにしても、おかしいわね~」


首をかしげながら部屋を出て行くママの背中をそっと見てから体を起こした。


あれから・・・・


もう2日学校を休んでる。


「今日で3日目か・・・」



時間はすぎてるのに、思い出すと震えが止まらなくなる。



あの事件の後のことは・・・正直あんまり覚えていない。



けど、



凱が帰り道つないでくれた手が暖かくて、そして触れてる間は不思議と震えが止まったこと。



私に笑顔を見せてくれるけれど、前を向いたまま何かを考えてる凱の表情が不安だったこと。



断片的に思い出すその記憶の中で、時間がたつほど深く私を支配していくのは、だけど何より、凱に見られたくなかった・・・という自責にも似た思い。



けれど、学校には行く勇気が出ない私に届く凱からのメールの中には、いつもと変わらない凱がいて。



私を少しずつ「普段」へと戻してくれるように思えた。






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