アルタイル*キミと見上げた空【完】

「んだよ・・・・・・こんな時に・・・」


空にいつの間にか真っ黒な雲が立ち込めて、雨は一気にその勢いを増しはじめた。



「汐、こっち」



ぐいっと服のすそを引っ張られて、凱の後を小走りで着いていくと、



程なくあるマンションのエントランスに着いた。



その頃には、雨は本降りに近い状態になっていて、アスファルトをはじく雨音でお互いの弾んだ息の音も聞こえないくらいだった。



道行く人が、あわてて走っていく。


「ね、ここで雨宿りしててもいいんだよね」


てっきり、雨宿りの場所を探してただけだと思ってた私の耳元で、凱が大きな声で叫んだ。



「ここ、俺んち」


「は?え・・・えぇ~~~??」


きっと、その声は、雨の音なんかよりずっと大きくて、


うるせーな、と言う風に耳を塞いだ凱の横で私は、思わずそのエントランスを見渡した。



こ、高校生が一人暮らしするようなマンションには見えないんですが・・・。



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