アルタイル*キミと見上げた空【完】
「おじゃましまーす・・・」
「どうぞ~」
そう言いながら先に廊下を歩いてく凱の声に、その言い方に、思わず体が止まった。
「ん?」
振り返った凱の顔に、記憶のかなたの懐かしい顔が重なる。
どうぞ~
凱と同じ言い方をした人。
凱のお母さん。
いつも、外で泥だらけで遊んでた私達をいやな顔ひとつせずにいつも笑って迎え入れてくれた。
大好きだったな・・・凱のお母さん。
「どした?」
「ううん。なんでも・・・そうじゃなくて、懐かしいなぁ、って思ったの」
「・・・・・・うん?・・・お前ここに来るの初めてだろ?」
そういって首をかしげながら先を歩いていく凱の背中を見つめた。
ううん。
「凱の家」にまた来れたことが嬉しいんだよ。
おじゃま、します。