アルタイル*キミと見上げた空【完】

すっかり暗くなった空からは、雨が降り続けてる。


「お客様、最終公演もう始まりますが・・・タオル、お持ちいたしましょうか?」


「あ・・・はい。ありがとう、ございます」


貸してもらったタオルを手にして、「最終公演」の行われるルームに入ると、ほかに人は誰もいなかった。


ここは・・・


「それでは夏の星の物語、開演いたします」


彼と最後に見た星空はここだった。


目の前に広がる星達が、涙に揺らめく。


私は・・・この4年間何をしてきたの?


一体・・・何をしてきたんだろう。


誰か、誰か教えてよ・・・・


お願いだから・・・・っ!!


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