伝説プリンセス


「町が見えたぞ!」


後ろのユウが立ちあがって叫んだ。


砂漠に包まれた砂色の王国。


あまり活気があるように思えない。



私たちは町の近くにバイソンを止めた。



「姫様」


バイソンから先に降りたヒロは降りようとする私に手を広げる。


私は彼に向って飛び降りた。


がっしりとつかまれる体。



それがとても愛しく思える。



「ありがとう」


私は笑顔で礼を言った。


ヒロ…もしかしてヒロの敵ってグラシリアにいるの?―。




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