「お先に失礼します!」



PM10:08


バイトを終えて店の外に出る



バッグから空羽のケータイを取り出して

アドレスから伊織くんの番号を選び発信のボタンを押そうとして



ふと目に入った


駐車場の奥



黒いbBに寄りかかり夜空を見上げてタバコを吸ってる伊織くんがいた




「………伊織くん」


私の声に気がついて
夜空からこっちに視線を移す




「お疲れ様」



ケータイ灰皿にタバコを捨てて



「ごめん」



そう言って手を振り煙を散らした




「伊織くんってタバコ吸うんだ?」



私は伊織くんに近づきながら訊いた



「吸わない人の前では吸わないようにしてるから」



………ふ~ん


でもタバコ吸う伊織くん


めちゃくちゃカッコ良かった…



「じゃ、行こうか?」



伊織くんの声にハッとする


ときめいてる場合じゃないよ私



………絶対、今日で最後だ


伊織くんと逢えるのは………



< 137 / 394 >

この作品をシェア

pagetop