今日も、恋する電車。
保は小声で呟き、苦笑いしながら保は頭をかいた。
体を傾け、深くシートに沈む。
深い、ため息がもれ聞こえてくる。
「どんまい」
茜は首を傾け、保の肩をたたく。そしてきゅっと唇をかみしめ、そっと手を伸ばした。
保のそのやわらかそうな髪を触り、頭を撫でた。思ったより髪は硬い。
「諦めなきゃ、またいい恋できるよ」
保は戸惑うように、ただじっとしていた。
震える、茜の手をふりほどこうとはしない。やさしく、保に笑いかけるその顔は以前と変わらないままであった。
「そうだな」
かたんかたんと、音をたてて電車は揺れる。
揺れる、茜と保の想いを乗せて。
【了】
体を傾け、深くシートに沈む。
深い、ため息がもれ聞こえてくる。
「どんまい」
茜は首を傾け、保の肩をたたく。そしてきゅっと唇をかみしめ、そっと手を伸ばした。
保のそのやわらかそうな髪を触り、頭を撫でた。思ったより髪は硬い。
「諦めなきゃ、またいい恋できるよ」
保は戸惑うように、ただじっとしていた。
震える、茜の手をふりほどこうとはしない。やさしく、保に笑いかけるその顔は以前と変わらないままであった。
「そうだな」
かたんかたんと、音をたてて電車は揺れる。
揺れる、茜と保の想いを乗せて。
【了】

