Ensemble
部活

入部

入学して少し日が経ったある日のこと。

今日の5・6時間目には、
新入生歓迎会が予定されていた。

「ねえ、麻耶は部活に入るの?」

なんて、何気なく尋ねてみた。

「うん、入るよ~♪」

麻耶は、迷うことなく即答した。

私は、麻耶が部活に入らないのなら
私も入らないで、
入るのなら入ろうと決めていた。
だいぶ麻耶任せだとは思うけど。

「へぇ、じゃあ私も入る! 何部?」

もちろん私も即答だった。

「もちろん吹奏楽部だよ~」

「わっ、やっぱり!」

予想はしていたけど、
私も麻耶も体育は苦手だった。
体育は憂鬱な時間で、
頑張って技を覚えようとする
麻耶とは違って、
私はサボってばかりだった。

前に麻耶はピアノを
小さいころからずっと
習っていると言っていた。

一回だけ聴かせてもらったけど、
その演奏はとにかく素晴らしかった。

その時、本当にピアノが似合う人が
いるんだなぁって心から思った。

こうして、私達は吹奏楽部に
入部しようと決めた。

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