エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
私はこれから一体どうしたらいいの?

そう思ったら、なんだかとても悲しくなってしまった。

私は途方に暮れて泣き叫ぶしかなかった。

「みんなどこへ行ったの?」

「どうして私は一人なの?」

そして頬を伝う涙が流れ落ちた時、私はやっとそれが“夢”だと気がついた。

後少しすれば、目が覚めて現実に戻れるんだ。

でも、現実の私も実際一人ぽっち。

あの日から……。

そう、やっとカゴの中から抜け出せたのに、私は一人になってしまった。



そんな目覚めの悪い朝でも日は登り、夜はあける。

今日もまた一日が始まる。

あの日、私たちがカゴを抜け出してから丁度1週間がたった。

ここで私は『児島 未来』という他人を演じなくてはならない。

 生きるため……?

 ただ生きるために…!?

悲しいけれど 今は それしかない。


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