ことばのスケッチ
「実家に帰らないで、ずーっと早苗さんのところに居たら!」
「あそこは、私のお城だから、そうはいかないわよ」
「あちらでは、お母さんも、随分と我慢してるんでしょ、早苗さんのところに居れば、私達兄弟も安心だけど、なんたって、早苗さんは実の娘ですものね」
「そうすればって、いつも言うんだけど、何せ頑固なんだから。だけど一年の半分はこちらにきてるわよね、兄弟達、母に会いたいときには、いつも電話がくるのよ、どちらに居るんだって」
「他の兄弟たちも実家には行かないみたいね。皆喧嘩して、私達と同じことを言われているみたい」
「そう言えば健一もそんなこと言ってたわ」
「健一さんは末っ子で、一番母思いだからね」
早苗と京子さんの話は尽きなかった。母にたまに合った京子さんは、精一杯母をもてなしてくれた。そして、車の所まで、見送ってくれた。私は運転席に乗り、早苗は後部座席に乗った。母はよっこらしょと助手席に乗った。それを見ていた京子さんは
「まあ、自分が先に乗って、親を後から乗せるなんて」と、ドアを押えながら、母を労わるように手を取り、ドアを閉めた。
「あそこは、私のお城だから、そうはいかないわよ」
「あちらでは、お母さんも、随分と我慢してるんでしょ、早苗さんのところに居れば、私達兄弟も安心だけど、なんたって、早苗さんは実の娘ですものね」
「そうすればって、いつも言うんだけど、何せ頑固なんだから。だけど一年の半分はこちらにきてるわよね、兄弟達、母に会いたいときには、いつも電話がくるのよ、どちらに居るんだって」
「他の兄弟たちも実家には行かないみたいね。皆喧嘩して、私達と同じことを言われているみたい」
「そう言えば健一もそんなこと言ってたわ」
「健一さんは末っ子で、一番母思いだからね」
早苗と京子さんの話は尽きなかった。母にたまに合った京子さんは、精一杯母をもてなしてくれた。そして、車の所まで、見送ってくれた。私は運転席に乗り、早苗は後部座席に乗った。母はよっこらしょと助手席に乗った。それを見ていた京子さんは
「まあ、自分が先に乗って、親を後から乗せるなんて」と、ドアを押えながら、母を労わるように手を取り、ドアを閉めた。