姫華伝
【パート1】

出会いは突然っつーけど、あれホント。

5月。
桜の花が緑の葉に変わった季節。
あたしは・・・


「神崎~~。おーきーろー。」



バコッ!
教科書で叩き起こされた。



「いてっ!!!~~っ、何すんだよ、クソ教師!!!」



「授業中寝てたくせに、俺に向かってクソ教師とはいい度胸だな**」



「んなこと知らねぇよ!!」



「知らねぇよじゃねぇよ;;;だいたい、お前女の子だろ?もう少し口の聞き方をどうにかしろよ」



「ホストみてぇな顔して教師やってる奴に言われたくねぇよ!!」



「誰がホストだ、誰が;;;」



「うるせぇなー・・・いいから、仕事しろ!仕事!!」



「誰のせいでストップしたと思ってんだ。・・・まぁいい。授業に戻ります。」



そう言って、教卓に戻ってった。





ここは、県立青木高等学校。県内でも有名なヤンキー高校。
だから通称、青ヤン。

青ヤンは、男子9割女子1割の無法地帯。
まぁ、校舎は別だけどな。

正門から向かって左から中央にあるデカイ校舎が男子棟、右に小さくあるのが女子棟。
2つの校舎は、一本の渡り廊下で繋がってるが、男子は女子棟に立ち入り禁止、女子も野蛮な男子棟に行くわけないっつーことで、渡り廊下はめったに使わねぇい。





「姫ちゃん、疲れてるの?大丈夫??」



前の席の愛が心配そうに可愛い顔をこっちに向けた。





< 1 / 40 >

この作品をシェア

pagetop