姫華伝
あたしは、相当大声で叫んでしまったのか、全員こっちに視線を向けた。



「姫ちゃん、そんな驚かなくても~**」



句丘悠都は、可愛く笑った。



いや、驚くだろ!?
驚かないほうがおかしいぞ!?



「いやっ、だってよ・・・・」



あたしは、横にいる無愛想男をチラッと見た。



この体格で・・・・この身長で・・・・・この顔で・・・・・



「あたしと同い年!?」



「あぁ゛?なんか文句あんのか?」



「・・・・いえ」



だから、怖ぇーんだよ!!!



そのとき、ドアが開いた。



「仁さん、お呼びっすか?」



見覚えのある奴が顔を出した。



「おぉ!恭介!!!」



「あ?!なんで、姫がここに居んだ!?」



恭介は、メチャメチャ驚いた顔をした。



「いやー・・・・まぁ、いろいろあってな。それより、頼みがあんだよ。」



「はっ?姫が俺に頼み?珍しいな。何だよ?」


< 30 / 40 >

この作品をシェア

pagetop