雨上がりの空に…
土砂降りだった空模様。
あんなに降り続いていた雨も上がり、雲の隙間から覗き込む太陽の姿。
「バイバイ。」
涙も晴れ、笑って言ったわたしに。
「ああ。」
あなたは変わらない笑顔を向ける。
1年前。
笑って言えなかった「バイバイ。」が、今は笑って言える。
笑って言えなかったからこそ、あなたを忘れることができなかったんだ。
だから…。
わたしはあなたを忘れて、幸せになるために結婚する。
わたしのわがままに付き合ってくれてありがとう、それから。
バイバイ。
走り去る車には振り返ることなく、スッキリした足取りで陽がさす方向へと歩き始める。
End.


