[ ne・o-Child ]
ザァ―ザァ――

「おい!夕食の時間だ。でろ!」

キュと蛇口をひねる。

このガラスの中には
一応囲われたシャワー室がある
といっても磨りガラス
なのでシルエットは見える。

バスタオルをファっと巻くだけで
俺は外に出た。

「手を頭の後ろに組め!」
警備員はいつもの様に言う。

俺は食事の時、必ず頭の後ろに
手を組まされ、壁の前に立たされていた。

警備員は銃を俺に向ける。

『今、手を離したらタオル
落ちちゃうんだけど。』
としっかり巻かれてない
バスタオルを持ち言うと、

「手をあげろ!!」

『ハイハイ。』
俺は手を頭の後ろに組む。

ストン――
とバスタオルが落ちると
その警備員は舐めまわす様な
目で、俺の体を見つめていた。

『ねぇ・・・いいことしない?』
と誘ってみる。

シャワー室に一緒に入り・・・

ドサッ――

案外簡単だった。



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