神楽幻想奇話〜荒神の巻〜
御影は顔をしかめて視線を白蓮に戻した。


「それでは各地に居る神器の守護者達にも警戒を呼びかけなければなりませんね。」


その言葉に白蓮は悲しそうな顔をしてうつむいた。


「そうしたいのは山々じゃが、他の二つが何処にあって誰が守護しているのか全く判らないのじゃ…。
恐らくはまだ奪われておらんと思うが、ここに草薙の剣が有る事も他の守護者達は知らんじゃろう。」


三種の神器の存在は今まで明かされる事の無い機密事項として扱われて来た。
それは何処にあったとしても同じ事というのは御影にも良く理解できていた。


「ならば仕方ありません。私が各地に回って…。」

御影が何かを言い掛けた時、バタバタと廊下を渡る足音が近づいて来た。

「…?お待ち。誰か来たようじゃ、その話はまた後にしよう。」


白蓮は御影を制止すると来客の訪問を待った。
< 47 / 436 >

この作品をシェア

pagetop