WETHER
キィーンコーンカーンコーン

「お、もう終わりか号令」

「起立、きよつけ、礼」

チョークが当たって伸びている俺を無視して、授業が終わった。




ようやく昼休みになって、楓から貰った弁当にがっついた。
楓も意外と女の子らしい部分もあるんだなってこの時だけ思う。

「意外で悪かったわね」
「読心術…ってか、なんで楓がここにいるだよ」
「うるさいわね、いつも一人で屋上で食べてるあんたがかわいそうだから来てあげたのに」

「俺に惚れてるのか」

「違うわよ、なんで天気みたいな、成績はいつも学年最下位でスポーツもろくにできない奴を好きにならくちゃいけないのよ、私はねぇ、ウェザー様一筋なのよ」

「……………」


「何よその目は」

「別に」
こいつはスゴいのかバカなのか分からん。

「分からなくて悪かったわね」

俺の首に楓の腕が入った
「ギブ、ギブ」

楓の肩叩いたつもりが、何故か触るところ柔らかい。

「何晒してんのよー」

「ミスっ…タ」

触るところ間違えたせいで、一瞬天国の両親が見えた。



昼休みが終わった後は、授業…だけど、俺は寝る。

結局、下校まで寝てた。
< 6 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop