苺祭的遊戯(ショートストーリー集)

・友情と恋情の間4(09.05.28)

友情と恋情の間で10のお題

4.お膳立てなんて必要ない


「いい加減、付き合えば?」

唐突にそう切り出してきたのは、一つ上の先輩。

「……そうですねー」

私はストローを弄びながら、ぼんやりと答えた。
いつまでも、前の失恋を引きずっていても仕方が無いわよね。

若い時期なんて短いし。

「良い人が居たら、付き合ってみます」

ストローで、メロンクリームソーダのアイスを掬いながら言う。

ほおんっと。
脳みそが溶けちゃいそうなくらい暑いわ。

早く、夏休みにならないかしら。

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