チェンジ‐ため息の行方
第3章‐疑惑への誘(いざな)い
 だがいくら派遣会社から解雇されたからと言って、小杉は妻と生まれたばかりの子供を食べさせてゆくために働かなくてはならなかった。なので小杉はかねてから申請をしていた派遣会社からの次の仕事の依頼を根気良く待ち続けた。

 そしてこの不況の折小杉は仕事を選んでなどいられなかった。その結果、小杉はつい2週間ほど前から、生活のためにとは言え慣れない警備の仕事に就いていた。

 まあ仕事自体は会社内及び会社外の近辺の見回りが主な仕事内容なので、別段これと言って難しい事はなかった。ただこの仕事は朝が早く夜勤もあるので、小杉にとってはその事だけが少しシンドイかな?と思う程度だった。なのでしばらくは生活のためにとこの仕事を小杉はする事にした。
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