あなたは、あたしの『運命の恋人』
誠side

目的地『幸』に到着。

「はい。着きましたよ」


「ありがとう、早崎くん」

そんな甘い声を出しながら、俺の腕にソッと触れる

先輩。


触れられた腕、何事もなかったように、そっと体ごと、離れ、ドアを開けて車を降りた。

そして、後ろの席のドアを開けて

「相川さん、着きましたよ」と声を掛けた。


「あたしのドアも開けてよ」

と、変わらず甘い声で言うけど


そんなの、無視だ。

俺が好きなのは、先輩、アンタじゃなくて

「あ、ありがとう」と言って恥ずかしげに車を降りる

相川さん、ただ1人…。



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