●罰ゲームの会●
「あ、それと。お前がいない間は今のバンド、この子が引き継ぐから」


トモさんはそう言うと、華の肩をポンポン叩く


「は、何言ってんの?私そんなの聞いてないし!」


華を無視してトモさんは続ける


「ミタカずっと麗子に代わるボーカル探してたじゃん。見た目だけじゃなくて、根性座った中身もいい女がいいって



この子適任だと思うよ。お前の曲も、今日一通り聞いただけで全部覚えてたから」


「…今日会った時、私の事中身ない女って言ったくせに。よく言うよね」


華は微妙な表情で私を見る。でもボーカルやるのは、まんざら嫌でもなさそうに見えた


「あ、悪い。まだ中身まではわかんねーかな。菜満ちゃんの友達だし、そこまで根性悪いヤツじゃないかっていう…、期待をこめて!」


トモさんの言葉に、華はチッて舌打ちしてるし~。これからの二人…同じバンドでうまくやっていけるのかなぁ


ま…トモさんだから、華の扱いわかってそーだよね


毒舌だけど、根はいい子だから


< 281 / 297 >

この作品をシェア

pagetop