機動装甲FINAL
PHASE03

真紅郎

その巨大なAMの開発コードが『ギガンテス』という名なのは、この戦いが終わってから知った事だった。

この時はただ無我夢中で、ひたすらにメインレバーを強く握り締めていた。

ギガンテスの全身に施された大口径重金属粒子砲。

その砲口が次々と高熱の奔流を撃ち放つ。

その赤熱のビームを、必死に回避した。

複雑な機動、急制動、加速、上昇、回転を交えつつ、その脅威的な火力の主へと肉薄する。

ギガンテスの撃墜が目的ではない。

「無理よ!今の精神状態で戦闘なんかこなせないわ!」

茜の通信が入る。

彼女は彼女で、コンロット社のドラグーン部隊による総攻撃をかわすので精一杯だった。

彼女だけではない。

国連軍の部隊は皆同じだ。

最早嬲り殺し。

戦意を持たぬ者をいたぶる、外道にも似た所業だった。

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