紅き天
決闘場所にした川原に向かいながら、静乃は「勝ったら幸せに静かに暮らせるのかな?」と小さな声で呟いた。



それは、誰に問うでもなく、独り言に聞こえた。



「勝ったらさ、一緒に住まねぇ?」


「え?」


「結婚はまだ生活立て直すまで無理だけど、暮らすのは、出来たら一緒に…とか。」



思ってみたり、と不安そうに消えていった言葉に、静乃は元気よく答えた。



「いいよ。」


「よっし。」



疾風は繋いだでをブンブンと振った。



「腕ちぎれる!」


「バーカ。」



キャハハッと明るい笑い声をあげ、静乃は一緒になって手を振り回した。



「今、幸せ。」


「俺も。」



この時間を守りたい。



疾風は切にそう思った。




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