3つ子のさくらんぼ



「ほれ」


机でお腹空かせて伏せていたあたしに声が掛かる。


『え?』

「いーちーご蒸しパン!」


目の前に 浮かんでいたのはピンク色の輝くパン!!!


『な、買ってこれたの??!!!!』


「俺をなめんなよ♪」

『わあいありがとう。和輝サマやさし~い♪いただきまーす!!』


少しちぎって口に頬張ると フワッととろけてなくなった。

『あまああーいッ♪♪♪♪』


「なに初めて食うみたいに喜んでんだよ」


『だって~…』

だいすきな君が買って来てくれたから。


『和輝も食べるっ?』
「食べる♪」

『じゃあちょっと待って…』

「あ。ちぎらなくていいって~☆いただきまーす」

パンをちぎろうとしたのを止められたと思ったら あたしが食べていたところをそのまま食べられてしまった…



『…あ』


「なに驚いてんだよ」

『………関節キス…』
やばいでしょ……!



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