叶わぬ恋

「何してるんだ!」


その声は最初はとても遠く聞こえた。



先に気が付いたのは彼女で・・・

すぐに僕から離れて・・・



驚き


慌て



彼女の表情が変わった。





「何してるって聞いてるんだ!」


あの白い外車の男だった。



彼女は青ざめたままで、僕も何も言葉が出てこなかった。






その後のことはよく覚えていない。





彼女の言い訳


彼の罵倒


僕の沈黙



覚えているのは・・・


最後に僕が思い切って言ったこと


「あなたと彼女が付き合ってるのは知ってます。

だけど、彼女のこと好きだと言う気持は本当です。」



そして・・彼が馬鹿にしたように



嘲笑ったこと






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