真夜中の太陽
「さ、着いた」
「……ここ!?」
「うん」
遼太郎くんが車を止めた場所は、中心街を通る国道で、けやき通りと呼ばれている大通りだ。
「けやき通り…。ここでデート?」
失笑するあたしを置いて、遼太郎くんは先に車を降り、助手席のドアを開ける。
流されるがままに、あたしは車を降りる。
遼太郎くんは車をロックすると、アーケードに設置されているガードレールの柵にひらりと飛び乗るようにして腰を下ろした。
「ねぇ、ここで何するの?」
ただの大通りを眺めるデート?
それとも、これから何かが起きるのかな?
何が目的なのか全く予測もつかなくて……。
とりあえずあたしも、遼太郎くんの隣に座った。