真夜中の太陽
「……なんで、あんたたちが遠慮するわけよ!?」
すべてを話し終えると、諒子はそう言って、テーブルを拳で殴りつけた。
その振動で求人雑誌が一瞬浮き、コップに注がれたジュースがピチャリとテーブルに撥ねる。
傍らにあったティッシュでジュースを拭き取りながら、あたしは笑う。
「柚羽!?」
そんな呑気な態度のあたしに、笑っている場合じゃないでしょうと、諒子はさらに怒る。
「て言うか、全員、ムカつくわ。かんなって子は……やり過ぎだとは思うけど……、まぁ、無理もないわね。結崎さんは何でそう曖昧なことしか言わないの?なんで、はっきり言わないの?」
怒る諒子の隣で、あたしはティッシュをゴミ箱に投げ入れる。
そして、お皿に並べられたクッキーを一口かじり、ジュースをゴクリと飲んだ。
「そして、柚羽!」
諒子があたしをものすごい目で睨みつける。