真夜中の太陽
「柚羽はなんで他の店舗に移ってまで続けるの?」
何気なく聞いてきたその言葉に、あたしの中で小さな決心がつく。
「……もしかしたら、永輝に会えるかもって」
「……永輝?」
「……結崎さん」
諒子が唖然とした顔で、右手に持っていた赤ペンを落とす。
「永輝って……、あんた…」
あたしを真っ直ぐに見ながら、諒子はぎこちない手つきで赤ペンを手で探る。
あたしは赤ペンを諒子に手渡しながら、「いろいろあったの」と言った。
もう終わっていることなのだと自分に言い聞かせながら、あたしは今までのことをすべて諒子に打ち明けた。
永輝とのキス。
かんなさんからの嫌がらせ。
永輝がかんなさんのそばにいる理由。