真夜中の太陽

彼・晶くんは、国道で出会った高校生。

あたしが誰かを探していることを遠巻きに見ていたらしく、ある夜、声をかけてきた。


正直、一人であの人を探すのに限界を感じていた。

純粋な高校生の晶くんと、未知の過去を持つあの人が繋がっているなんて鼻から思っていなかったけれど、助けが欲しかった。



「あたしと永輝が出会ったのはね、バイト先のコンビニだったんだ」



あの人……永輝とのことを、あたしは淡々と話し始めた。


目を閉じれば浮かぶ、永輝の静かに笑う顔。

永輝の言葉ひとつひとつ、正確に頭に記憶されている。



『――愛情』

『そばにいたいのは、君だから……』



そして、永輝の最後の言葉。



『ありがとうね』



――……アリガトウ。


その言葉が何を意味していたのか、あたしは、今でもはっきり分からない。

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