キングな世界

見上げるとその人は切れ長の目で綺麗な顔の人で

あたしは直ぐさま顔を背けた


「何だよ？積極的じゃん？」


キングは片眉を上げてあたしを見下ろした


いや‥積極的ってあんたがイキナリ引っ張るからこうなったんでしょ！


「イキナリ引っ張るから‥」


「あーもう時間ねえんだわ!早く行くぞ」



人の話聞いてんの!?意味わかんない!!


「あのさあー」


「え？」


歩きながら話かけるからキングという男の人はずっと前を向いている


「ちなみに俺、黒の方のキングだから」


「うん‥」



あたし的に黒とか白とかわかんないんだよね


気づくと目の前に大きな扉が待ち構えていた



「じゃ、行くぞ？」


「えっ、行くって‥この扉の向こう？」


「あったりまえだろ？皆、お前を待ってんだよ」




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