ひまわり
カチカチと、雨の音が響く車内。
窓の外を見ても、滝のように流れる雨で、景色なんてものは何一つ見えなかった。
少しの揺れで、隣の彼の肩にぶつかる。
少し気まずくて、あたしはお尻の位置をずらした。
傘から雫がこぼれて、この沈黙に耐える為に、軽く床に文字を書いた。
意味もなく、『あいうえお』って。
隣の彼をうかがってみたけど、やっぱり紙袋を大事に抱きしめたままピクリとも動かない。
――って、
寝てんじゃん。
あたしのこの緊張感は、無駄なものだったのね……。
それより、あの紙袋の中何が入ってるのかな。
車内のギャルの会話に耳を傾けながら、紙袋の中身の透視に挑戦した。