時計塔の鬼


導き出された答えに、心と体が、重く震えた。





言葉が大きくのし掛かる。





いや。

そんなの、いやだ。




思わずかぶりを振ったら、肩までの長さの髪が顔にペシッと当たった。

冷たい風に晒されて麻痺した顔面にも、それは少しだけ痛かった。




願うこと。

欲すること。



そんなの、今の私にはたった一つしかない。



私はずっと、シュウと一緒に居たい。



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