時計塔の鬼
「誰だ?」
ビクッとして、声がした方……つまりは、塔の階段口へと目をやった。
「あ、やっぱり誰か知らんけど人おるやん! ったく、幽霊が出るなんてうちに嘘教えたんどこのどいつよ。明日覚えとけっつの!」
何やら妙な言葉を使う女が、この学校の制服を着て立っていた。
艶やかな髪を右耳の上で一つにまとめて、強気な光を放つ目を持った少女。
「あ! うち質問されたんやっけ。うん、うちの名前は、さくら。で、そっちの名前は?」
弾丸を素早く続けて打ち込むかのように、勢いよく話す女だ。
“さくら”という名前でるらしい。
変な人間。
けど、それよりも