heaven
終わり   

全てが今日で

キラは林檎を一つリフに手渡した。
片手でシャーリィを支えながら、
リフはそれにかぶりつく。
リフの背中でシャーリィが笑った。

「やだー、つまみ食い?
大人げないんだから」
「うっせー。腹減ってんだ、
いいだろ?シャーリィも食えよ」

ほら、と小さめのものを手渡す。
シャーリィもそれを口に含むと
クスクスと笑った。

なんて楽しいんだろう。

もう独りじゃないんだ。

そんな声が聞こえた気がした。

勿論シャーリィは何も言っていない。
キラは自嘲の笑みを浮かべると自分に言い聞かせた。


   仕事だ。
俺の俺による
俺のための

-------------仕事だ

何の後悔もない
 何の迷いもない
 そしてなんの罪もない
 今は

でも、いつまで償えばいい?
いつまであの罪を償えばいい?

いつになれば、この傷は消える?

そのとき、不意に破裂音が響いた。

轟音
 爆風 
炸裂
 火炎 
弾丸

「……来やがった……」

リフは軽く舌打ちをすると走り始めた。
シャーリィは必死でリフの背中にしがみつく

「嫌!怖いよ…」

怯えきった表情が
キラの紅い瞳に映った。




怖いよ。
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