heaven

シャーリィはリフの腕に抱かれて震えていた。

「シャーリィ?」

「いや こわい。
もういや 
どうして殺し合うの?
なにがたのしいの?」


なにが 

うれしいの?


シャーリィは
目にいっぱい涙をためて
リフの胸に顔を埋めた。

キラはまた胸が締め付けられた。

なにがたのしいんだ?

「リフさん。キラさん。ありがとう 
側にいてくれて 
ありがとう」

シャーリィは涙でぼろぼろの顔でしゃくり上げながら礼を言った。
呼吸が整わない。
小さな手のひらで一生懸命に顔を拭う。


「シャーリィ、目はこすらないで
……ほら、せっかく可愛い顔なんだから」

キラはシャーリィの髪を撫でる。

そのときだった。

轟音が響いた。
リフは驚いて音の発信源をにらむ。
遅かった。

もう弾丸が
 いくつもの弾丸がこちらめがけてすっ飛んでくる。
リフは咄嗟にシャーリィを抱きしめた。
無理だとわかっているのに。
キラは無意識に叫ぶ。

「リフ!シャーリィ!」

今なんて言った?

どうして、傷を受けるはずがないリフの名を呼んだ?



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