【短編集】communication
「宗、なんか企んでない?」


「嬉しいんだよ。ひばりの初めてを全部俺がもらえるんだろ?」



「え....や...。」


私はテンパってしまった。


宗は、ひばりの隣に行った。


「俺だけに慣れろよ。」


宗は、私を抱き寄せ耳元でささやいた。


私は、慌てて宗から離れた。


「そ、宗。さっき宗のパパに謝られたんだけど...」


私は、話しを切り替えた。


「本当はさ。お見合いしても互いに気に入らなかったらなしのはずだったんだ。たぶんひばりの父さんは言ってなかったんだな。だから、お見合いをOKしたんだ。だけど、俺はひばりなら結婚してもいいってね。てか、ひばりじゃなきゃ嫌だと言ったわけよ。」


「私を好きなの?」


宗の気持ちが気になるよ。


そんな嬉しいこと言われるなんて思わなかったし。


「ひばりは、鈍いな。ひばりじゃなきゃ嫌な時点でひばりを好きだって気づけよ。てか、人を好きになるの初めてだから、初恋なんだぜ。ひばりは?」


「私もたぶん好きよ。恋したことないからわからないけど。」


私は、頬を真っ赤になりながら言った。





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