【完】キス、kiss…キス!
私達はトラックに出て日陰の席を探す。私も早苗ちゃんも、暑さと日焼けが気になる種族ですから、必死ですとも。
「姫さん早く早く!女子のリレー始まったみたいだからもうすぐだよ」
「はい、はいはーい!」
応援席の一番前に言って手摺りを握って手招きする早苗ちゃん。
結局陽向なんだけど、私もその隣に駆け寄ってトラックを見下ろした。
女の子達もものすごく早く走るしカッコイイ。体力のない私はただただ尊敬しちゃうよ。
「うひょー、黄色のユニフォームの子、美脚ぅ」
……早苗ちゃんが、暑さにやられていつもより更に男の子度増してます。
「あっ!も、もちろん、姫さんの方が美しい足首だよ!程よい肉付きなのに、きゅって!きゅってくびれててそそるもん!」
早苗ちゃん、それフォローになってないよ。墓穴掘ってる、とは必死な早苗ちゃんには言えないで、ただただ苦笑いしてしまう。