はんぶんお月様〜僕と小さい君の7日間〜
そんな僕にも
彼女がいる。

僕のデビューを夢みてくれてる唯一のファンでもある。


実を言えば、
彼女のアパートにずっと
転がりこんでる。

いわゆる、
世間で言うヒモってやつだ。

情けないけど、これが現実。

夢と現実の間で、
めまいを憶えながら、
生きている。










そう、いつものように
今日もバイトに行く。

僕は、眠たくて、
ベッドの中に
もぐりこんでいた。

まだ、
春といえども、寒い朝だった。

ベットの横には
彼女のぬくもりが、
まだ残ってる。

テーブルには、
いつも朝ご飯が用意してある。
そして、手紙。

『サトシへ
 食べたら、食器を洗っておいて下さい。私は今日6時には帰ります。
           まゆ』

そっけない事務連絡。
そんな、
嫌な単語が頭をよぎる。


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