キャラメル味の生活
「では美空様、
こちらへどうぞ」
「は、はい」
あれからやっと
玄関に着き、
長い長い廊下を歩き
今はこの大きな扉の
前に立っている。
てゆーかあたしなんで
こんなとこ来てんの?
羽山さん家に行くんじゃ
なかったっけ?
まああたしがこの部屋に
入るまでは
このゴリラ集団達も
離れてくれそうにないし。
コンコン
「どうぞ」
1度深呼吸をする。
緊張するのなんて
当たり前!
庶民のあたしが
いきなりこんな
豪邸に連れてこられて
緊張しない方が
おかしいよね。
「し、失礼します」