今、貴方が見ている物
悪ふざけ
当時、俺達は近所の人達には悪ガキとして嫌われていた。
特に何を、したわけでは無くただ夜遅く迄遊んで帰って来るのに、少し騒ぎながら帰って来た。
この日俺達は男女八人車二台で、地元で有名な墓地に肝試しに行って来たのである。
その墓地に、行けば必ず見ることが出来るとか、やくざの人が肝試しに来ているとか話しが有る所である。
俺達はワイワイ大騒ぎしながら丘陵になったその墓地の一番高い場所にあるお堂の縁側に向かった。その途中で早くも俺達が歩く後ろから野球帽子を被った小学低学年の子が付いてくると、男女二人で言い出したのが始まりだった。
少し歩くと先程の子供はいつの間にか居なくなりお堂に着くまで何も無く着いた縁側に全員で座り墓地を見回していた。
その時、誰かが
「なんだあれ、何かが動いてるぞ、あそこ黒い何かが横の方に動いている。」 と、言う方行を見ると確かに何かが動いているのが見えるすると俺の横に居た女の子が
「あれ、さっきの子供だよあの背の高さからしても間違いないよ」と言われると確かに大人の高さでは無いのが判る。
最初に、その影を見付けた奴が
「あの子、自分が死んでいるのは判っている様だけど、未だやりたい事なのか会いたいのか判らないけど、未だしたい事が有るようだねだからあんな恰好で、歩き回っているんだね」
「何でそんな事が判るんだよ」
「俺昔から、霊感が強くて見えない物が見えちまうんだ修二が良く知ってるよナッ修二」と話しを俺に振って来た。
俺は龍一が、小さい時からの友達でいつも一緒に遊んでいた。奴は変な癖が在り人の何が見えるのか解らないがいきなり、俺の所に来て
「修ちゃん、隣のおじいちゃんもう火が消えそうだよ」と、言った次の日そのおじいちゃんが、川に落ち亡くなったり、俺の家に来るお客さんの女の人に、いきなり
「おばちゃん、今度は産んであげてね」と、言ってその女性を驚かせたり泣かせたりしていたが、ある日奴が遊びに来た時、入って来た途端俺を避ける様にして、親父の所に行き「おじさん、修ちゃん今日どこに行って来たの」と、聞かれ親父は俺と一緒に前日から観光に行って来た事を奴に言うと、「修ちゃん、変な女の人と一緒に帰って来ているよ」と、言われた親父は焦り龍一に、
「どうしたら良いんだ」と聞いたが龍一は、
「僕が、変になった時は静岡のおばさんの所に
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