パパとママだけのヒミツのお話



今までずっと好きだったその人は


あたしの友達を誰よりも愛していて。



二人に特別な何かがあるって


気付くのに時間はかからなかった。




それを見るたびに


どんどん自分がイヤになっていった。



うまく笑えなくなってる自分がいた。



仮面を付けることなんて簡単だったはずなのに。


いつも甘えた声で好きな彼に抱きつくことだって


簡単にできたのに。



今の私は何もできなかった。



彼は成績優秀で


スポーツ万能で


学校中の王子様だった。



あんなに想に会いたくて

学校に通ってたのに。


想にはっきりふられた日からどうしても行く気になれなかった。



それでも心配かけたくなくて


取り敢えず学校に向かった。



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