★秘密のイケメン執事さま。★
「どこに行きたいんですか?」


タロちゃんは、私の頭をゆっくり撫でながら、



時折抱き締める腕に力を込めて、



まるで好きだよと言われているような感覚に陥ってしまう。




「映画とかは・・・どうかな?」


「いいですよ」



タロちゃんの囁き声がいちいち甘く感じるのは、こんな風に、優しく抱き締められているせいだろうか?




離れたくないよ。





私はタロちゃんから、離れるタイミングを完全に見失っていた。

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