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十七時を過ぎた。壁に手をつき足をつき、つっかい棒のごとく力一杯、圧力に抵抗してみる。まったく無駄。ゆっくりだが確実に、壁の力は強くなる。…疲れた…。
もう手足を十分に伸ばせない。立つこともできない。頭がぶつかるからだ。立って伸びをする、それがいかに幸せなことか、よくわかる。
いわゆる「体育座り」で私は考える。不快だ。死ぬこと自体は、あまり怖くない。嫌なのは、この感覚。理解不能なものに、手の平の上で弄ばれるようなこの感覚が、不愉快だ。こいつには、抵抗してやりたい。
それにしても心臓の音の、なんと高く響くことか。狭い部屋、静寂の中。ドラムのようにリズムを刻む心臓。一打ちごとに、血液が圧力に乗り、体内を動くのがわかる。
人間は生きている限り、この音を聞き続ける。どんな音楽を聞く時でも、その根底で確実に、心臓のリズムは存在している…。技術が進歩し、究極にクリアな音を取り出そうとも。心臓のビートからは逃れられない。
ノイズのない純粋な「音」を聞けるのは、心臓を止め、死ぬまでの数秒だけなのか…。その数秒のため、命を賭けられる音楽家が、果たして何人存在するのか…。
やれやれ、どうでもいいことを考えてしまう。時間は着実に過ぎ、十七時四十五分。
もう手足を十分に伸ばせない。立つこともできない。頭がぶつかるからだ。立って伸びをする、それがいかに幸せなことか、よくわかる。
いわゆる「体育座り」で私は考える。不快だ。死ぬこと自体は、あまり怖くない。嫌なのは、この感覚。理解不能なものに、手の平の上で弄ばれるようなこの感覚が、不愉快だ。こいつには、抵抗してやりたい。
それにしても心臓の音の、なんと高く響くことか。狭い部屋、静寂の中。ドラムのようにリズムを刻む心臓。一打ちごとに、血液が圧力に乗り、体内を動くのがわかる。
人間は生きている限り、この音を聞き続ける。どんな音楽を聞く時でも、その根底で確実に、心臓のリズムは存在している…。技術が進歩し、究極にクリアな音を取り出そうとも。心臓のビートからは逃れられない。
ノイズのない純粋な「音」を聞けるのは、心臓を止め、死ぬまでの数秒だけなのか…。その数秒のため、命を賭けられる音楽家が、果たして何人存在するのか…。
やれやれ、どうでもいいことを考えてしまう。時間は着実に過ぎ、十七時四十五分。