ウソ★スキ
キラの部屋は、綺麗に片付けられていた。

そのなかで、ベッドのシーツだけが、思いきり乱れている。

ベッドの下にはくしゃくしゃになった2人分のパジャマ。



『キラが寝かせてくれないから』

今朝のソラの言葉を思い出して、あたしは目のやり場に困った。



キラは、テーブルの上に、コンビニで買ってきたジュースとお菓子を並べながら言った。


「美夕は、徹先輩とどうなってんの?」


徹先輩って言うのは、あたしの憧れの人。

中学のときから、ずっとずっと好きな人。


……ソラの次に、ね。




「別に、どうにもなってないよ」

「だって、告白したんでしょ?」

「したけど……」



告白したのは、1ヶ月前。

だけど、返事は聞いていない。

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