ウソ★スキ
先輩にそんな下手な演奏を聴かれて、しかも今でも覚えられているなんて、
かなり恥ずかしい……。
「だから俺、そのピアノを弾いてるのがどんな子か気になって、リビングをこっそり覗いたんだ。そしたら、笑顔でピアノ弾いてる美夕ちゃんがいて」
「だって、大きなピアノが弾けて、嬉しかったんです……」
「うん、嬉しそうだったねー。苑はいつも怖い顔して楽譜を睨みつけながら弾いてたから、美夕ちゃんの楽しそうな顔がすごく印象的だったんだ」
そこまで言うと、先輩はあたしの肩を抱いて、一度あたしを自分の体から離した。
そして顔をぐっと近づけて、至近距離からあたしの顔をじっと見つめた。
「そのとき、まだ俺はガキだったけど、美夕ちゃんのこと、可愛くていいな、って思ったんだ。今思えば、それが俺の初恋だったんだよなぁ……」
そう言うと先輩は、あたしに、
軽くて柔らかいキスをしてくれた。
かなり恥ずかしい……。
「だから俺、そのピアノを弾いてるのがどんな子か気になって、リビングをこっそり覗いたんだ。そしたら、笑顔でピアノ弾いてる美夕ちゃんがいて」
「だって、大きなピアノが弾けて、嬉しかったんです……」
「うん、嬉しそうだったねー。苑はいつも怖い顔して楽譜を睨みつけながら弾いてたから、美夕ちゃんの楽しそうな顔がすごく印象的だったんだ」
そこまで言うと、先輩はあたしの肩を抱いて、一度あたしを自分の体から離した。
そして顔をぐっと近づけて、至近距離からあたしの顔をじっと見つめた。
「そのとき、まだ俺はガキだったけど、美夕ちゃんのこと、可愛くていいな、って思ったんだ。今思えば、それが俺の初恋だったんだよなぁ……」
そう言うと先輩は、あたしに、
軽くて柔らかいキスをしてくれた。