ウソ★スキ
バスの中はサラリーマンとかOLとか、学生とか、すでに乗客がいっぱいで座る場所がない。


私はドア近くの手すりにつかまって立つ。

ソラは、通路に進んで立って、バスの天井からぶら下がっている吊り革につかまる。

キラはそんなソラについていって、ソラの腕をしっかりつかんで立つ。


2人は、私から少し離れた場所で、ずっとずっと話をしている。



これも、いつものこと。



2人はとってもよく似ている“双子”。

誰が見ても、どこからみても、仲のいい姉弟なのだ。




まさかこの2人が、禁断の恋をしているなんて


私以外、

誰も知らない……



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